音楽トリオA Proposと、好きだったインディーズバンドの記憶

先日、ベルギーの音楽トリオA Propos(アプロポ)が1stアルバムリリース記念のオンラインイベントを行っていたので、私もリアルタイムで参加していました。現地時間19:30、日本時間にして午前3:30。本当は頑張って早起きしての参加予定でしたが、1:30くらいに中途覚醒をやらかして、結局開始時間まで起きてました。次の日のブラスバンドの練習めちゃ眠かった…

A Proposはベルト・アッペルモント(Bert Appermont)、カレン・アンドリース(Karen Andries)、ミヒャエル・ボーネン(Michaël Boonen)の3人によるアンサンブル。あ、アッペルモント??と思った方、そうです、おそらくあなたの知っているアッペルモントその人です。

私がA Proposの音楽に初めて触れたのは、おそらく2020年の春、4月か5月頃かな。ベルトさんがFacebookにアップした動画を観たんです。

Elkanders engel、「お互いの天使」という意味のタイトル。
この音楽と映像の優しさに、本当にやられてしまいました。オランダ語の歌詞の意味は分からないんだけど、それもかえって心地よくて、ストレスのかかる新社会人生活、しかもコロナ禍、というハードモードの中で、この曲を聴いては涙を流す日々を過ごしました。

YouTubeにも2つ3つくらいしか動画が上がっていなくて、普段どんな感じで活動していたのか実態がつかめていなかったのですが、今年に入ってベルトさんが先述のイベントの告知をしていて、「やっとA Proposに課金できるのか!」と歓喜しました。課金歓喜。
しかしてっきりストリーミング配信もあるのかと思っていたら、今のところCD現物のみのリリースなんですね…しかもメールで問い合わせのみ。送料どのくらいかわからない(そもそも日本に送ってもらえるのかわからない)んですが、早めに注文したいなと思ってます。

A Proposの公式サイト

ベルト・アッペルモントというよく知っている吹奏楽の作曲家が、また違う畑で音楽活動をしている、というのにもなんだか惹かれる理由。アコーディオン弾いてるベルトさんめちゃめちゃかっこいいし、歌も歌うし、ウィスパーボイスの色気すごいんですよ…そういえばもう40代後半なんだね…大人の男じゃん…
リリイベではアルバム収録曲の全曲披露という太っ腹なことをしてくれたのですが、とてもポジティブ爽やかな曲もありつつ、なんとなく色っぽい大人曲も多くてドキドキしちゃいました。

 

(2021/6/22 facebook動画埋め込みを削除しました)

 

吹奏楽のイメージがある人がバンドやっててかっこいいなと思った経験、以前もしたことがある気がするなあ…なんだっけ…と思っていたのですが、その後なんとなく歌っていた鼻歌がそれでした。記憶が一気に中学時代にさかのぼりました。

中学2年生の3月ごろ。毎年3月に近隣の中学校との合同演奏会を行っていたのですが、その企画の中で参加校の2年生全員で3曲ほど合同演奏をしていました。
合同演奏の指揮者の1人で、映画レッドクリフの「ザ・ビギニング」を振ってくれた他校の顧問の先生がとてもかっこよかった、かっこいい先生だなと思ったんです。指揮の振り方も丁寧だったし、ホルンもおいしいところがあって曲も好きだったんですね。

(うわ~~超懐かしい!!!福田先生編曲だったのか!!!)

で、演奏会の合同練習のときに、自己紹介か何だったかその先生が「自分は吹奏楽じゃなくてバンド畑の出身だ」とおっしゃっていて、実際演奏会の別の演奏曲(ロッキーのテーマだったか)では私の隣でベースを弾いていてひょえええええってなったのですが(ベースの音が気持ちよすぎて自分の演奏どころじゃない)、妙にそれが気になってしまって。
検索して所属バンド出てこないかな…なんてググったら出てきてしまったんですよね。

バンドのサイトは「魔法のiらんど」だったので、2021年3月現在、もう検索しても出てきません。県内の社会人バンドでした。見つけた当時、もうほとんど活動していなくて、サイトの過去ブログをひたすらさかのぼったりしていました。(こういうところに今の私の片鱗がうかがえるんだよなあ)ディスコグラフィーのページにはCDの情報もあって、ライブ会場で販売しているみたいなことも書いてあったけれど、きっとライブを聴きに行くこともできないんだろうな、とすでにあきらめていました。YouTubeにいくつか楽曲がアップロードされていたので、それをひたすら聴いて、歌詞を起こして、自分で歌うようになりました。こういうところに今の私((

その数か月後にサイトが更新されて、ライブ情報が掲載されました。“Restart Party”と名付けられたライブ。会場は隣の県、平日の夜。気持ちは高ぶったけれど、中学生が行くにはハードルが高すぎました。その日はどうすごしたんだっけなあ、今頃ライブやってるのかな~なんて思いを馳せていたんだっけ。
後日ライブの様子がYouTubeにアップされて、音質の悪いその動画をむさぼるように視聴しました。

そのまた数か月後、私が高校に入学してから、サイトのライブ情報が更新されていることに気づきました。おそらくすでにライブの日が終わっていたんだったと思います。そのあともバンドがらみの夢を見たり、時々気にしてはいたけれど、まったくサイトの更新はなくなってしまいました。

ボーカルがとてもハリがあって強くて印象的でした。今でも時々彼女に似た声を店内BGMなどで聴くとハッとしてしまいます。

まだYouTubeに動画が残ってるし、本当は彼らの曲をここで紹介しようかなんて考えていたのですが、とりあえず今は自分の心にしまっておくことにします。とてもかっこいい曲なんだけれど、久しぶりに聴いたら、なんだろうね、なんか色あせて感じられちゃったんだよね。他に夢中になっている音楽が山ほど増えちゃったからかな。でも当時は、吹奏楽しか知らなかったティーンズは、心の底からあこがれたバンドでした。

ちなみにベースの先生、今は地元の吹連の理事を務めてらっしゃるようです(サイト見たら名前載ってた)。ずっと吹奏楽部の顧問を続けてくれてるんだなあ、と分かるのも嬉しいですね。

というわけで久しぶりに過去を振り返った結果、今の自分の音楽の聴き方に通ずるものを感じて「うわ…」となるのでした。気になったCD・アナログは地を這ってでも検索しつくして入手を試みる、というのもここからきてる気がする。トラウマなのかもしれないですね。
A ProposのCDも、きっと早く買わないとすぐ入手できなくなってしまう気がします。今ちょっと金欠が過ぎるのだけど、あまり後回しせずに買いたい、いや買うことになるでしょう。

(2021/6/22追記)A Proposのアルバム“Open”のストリーミング配信が解禁されました!

花月こころ

ベルギー近現代音楽が主な狩場。最推しはヴァンデルローストとポール・ジルソン。ブラスバンドでコルネット。

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