好きなものをただ好きでいられる世界を願う
私はヴァンデルローストの曲が好きです。
めっちゃ好きです。
何を今更。
違うんだ。別に今日はヴァンデルローストの曲について語るためにここにいるわけじゃないんだ。
何を話したいか。
筆者は(おそらく)吹奏楽界隈に属する人間で、
作曲家を中心に好きになるタイプの吹奏楽クラスタです。
1つのアーティストのファンになるような形で作曲家を好きになります。
そういうことを言いたかったんだ。
この界隈には、筆者と同じような形で(ある作曲家が好きで)吹奏楽に触れている人もいるだろうし、
単純に自分で楽器を吹くのが好きで吹奏楽をやっている人は沢山いるし、
コンクールが好きだったり、
あるバンドのファンだったり、
指揮者やプロのプレイヤーのファンだったりする人もいるでしょう。
同じ「吹奏楽」でも、人それぞれ「好き」の形は違う。
自然なこと。ごく自然なこと。
で、
それぞれ違う形を持った「好き」が、お互いに尊重し尊重され合う状態が望ましい。
これは吹奏楽に限った話ではなく、世界のどこだってそうだと思います。
さて、筆者がこうやって吹奏楽に(再び?)興味を持ちだしたのは2017年下半期からで、
まだ2年くらいなんです。
ヴァンデルローストに没頭し始めたのは2017年末で、
ヨーロッパ吹奏楽にまで興味を広げるのはもっと後の話。
そんなんなので、筆者より吹奏楽に詳しい人はごまんといる訳です。
ヨーロッパの選手権とか、作曲の賞とか、吹奏楽の交響曲とか、
色々な話題に通じてる人がたくさんいる。
そんな話題を目にするたびに、
「これは知っておかなきゃいけない気がする」と思いながら
必死に曲を聴いたり、検索したり、サイトを見たりしてきました。
これが意外と体力と気力を使うんだ。
40分もある交響曲や作曲家のベスト盤や、
英語の(オランダ語やドイツ語の場合もある)サイトをガーっと詰め込むんだから
疲れるんですよ!
もう、これからはこうやって、必死に吹奏楽のこと勉強しなくてもいいかなって思いました。
いいじゃんヴァンデルローストおたくで。
他のことは今急いで詰め込まなくても、ゆっくりゆっくり知っていけるなって。
それでいいなって。
「好きの形は人それぞれ」だという考え方を持っているのなら、
自分こそが「好きの形は人それぞれ」を体現していこう、
していくべきだ、という考えが芽生えてきました。
ここ1~2週間くらい。
だからTwitterのプロフィールからも「吹奏楽大好き」という文言を消して、
「ただのヤン先生のオタク」になってます。
ささやかな決意表明です。
無理やりにでもこういうスタンスを表現していかないと、
吹奏楽界隈の閉塞感がもっともっと増していってしまう気がするのです。
吹奏楽”部”の過熱を煽る大人、それに付いていく子どもたち、
そんな日本の吹奏楽界に違和感を覚える大人たちは、
みんないつも難しそうなことばかり考えてピリピリしている、そんな感じ。
好きだからこそ過熱したり難しく考えたりもするかもしれないけれど、
なんかね、みんな怖いの!そう、怖い!
いや、私も難しいこと考えてピリピリしてしまうんだ。
でもピリピリするのが既に面倒臭くなってきて、吹っ切れたくなったんだ。
吹奏楽界隈だって、他のジャンルみたいに、軽率に
「尊い」「好き」「無理」「しんどい」
って言ってる人がいてもいいと思うんです。みんな言いなよ。あんまり言わないか…
筆者は曲聴いてるとき高確率でこんな状態です。
もし私が難しい語彙も使わず、素直に「好き」「良い」を口にしていれば、
そういう気楽なスタンスを取り続けていれば、
同じスタンスの人が周りに集まってきてくれるかも、
なんて考えるのです。
吹奏楽(というかヴァンデルロースト)にどっぷりつかる前に他のジャンルのファンをやってきてる(いる)ので余計にそういうノリなのかも。
「自分はどうしたら吹奏楽界がもっと良くなるか考えたいんです!」という人も、
もし難しいことを考えるのに疲れたら、考えるのは一旦他の人に任せて、
好きなものをただ素直に「あ~好き~」って言うようなこともあっていいと思います。
「そもそもなぜ吹奏楽界を良くしたいと思ったのか」の原点がそこにあるはず。
あ、「なにそのノリ…ちょっと理解できない…」という人がこのブログを読んでたら、
このブログのことは忘れてくださいね。
もし私と同じように、音楽、吹奏楽は好きだけど、
吹奏楽界隈に対して「ちょっと難しいなあ」というのを感じている方がいたら、
「ヴァンデルローストやばい」を繰り返す私の姿をごらんなさい。
「こんなのもいるのか…」って、ちょっとあきれてごらんなさい。
あわよくば私とともにヴァンデルロースト沼に落ちなさい(???)。
やっぱり「吹奏楽」の世界はまだ奇怪なもののように扱われていて、
この界隈の中でもいつもいがみ合いがあって、難しいのだけれど、
(ブラスバンド・ファンファーレバンドも含め)「吹奏楽」という演奏形態を愛している(いた)、
(プロ・アマ問わず)作曲家や指揮者やプレイヤーが世界中にいるのは紛れもない事実なので、
どんな形であれ、自分が好きだなあと思うものに対しては、
安心して「好き」を表現していいんじゃないかなあと思います。
自分に言い聞かせるように、そう書いておきます。