【CD】名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ/Einstein

非常に余裕のある三連休を過ごしています、花月です。

来週末は2日とも午前中に吹奏楽の合奏があるので、寝坊できないと思うと悲しいです。寝坊の余地を与えて欲しい。

 

一時期、暇さえあれば聴いていたCD “Einstein”(デ・ハスケ)の感想文を書きました。
名古屋芸術大学ウィンドオーケストラの演奏で、名誉教授のヴァンデルロースト氏と教授の竹内雅一氏が指揮です。

Ad Excel/フィリップ・スパーク

冒頭の旋律を聴けば、あ~スパークの曲だ~という安心感に包まれます。最初聴いたときのイメージは「朗らかなダンスムーヴメント第4楽章」。終始多幸感とワクワク感が続く。元気が無いときに聴くと幸せになれる曲です。

Glorioso/ヤン・ヴァンデルロースト

冒頭のファンファーレは、華やかさとは少し違う力強さを感じる。優しい祝福と穏やかな光を感じさせるような長い緩徐楽章。1番華やかで幸せなところを最後まで取っておかれてる感じ。焦らされる。絶対音楽万歳。

White Thrill/フランコ・チェザリーニ

タイトルに「スリル」なんてついてるから怖そうなイメージを抱いたけど、スキー大会を題材にしたワクワクな序曲でした。ゲレンデから滑り降りる光景や、雪山を俯瞰で眺めているような風景が目の前に浮かびます。聴くだけでスキー場に行った気分になれる、めちゃめちゃお得な1曲。

Einstein/トーマス・ドス

今アルバムのタイトルチューン。世界初演前に録音された貴重な1曲です。語彙力がなくて誠に申し訳ないんだけど、とてもドラマチックでカッコいい。アインシュタイン自身も確かに波瀾万丈な人生を送ってはいるのだけど、その前に敬虔な科学者というイメージがあって、私は「アインシュタインの曲」と言うよりは「相対性理論の曲」かなあ、という印象を持ちました。

マーチ「春薫る華」/八木澤教司

リリカルな序奏が美しいコンサートマーチです。前半は課題曲マーチスタイル。トリオが非常にさわやかで素敵なんですが、どうさわやかかと言うと、日本の唱歌みたいな。ふるさとを感じちゃう雰囲気があります。クライマックスはテンポを落として荘厳なスローマーチ風。

アボリジニーの祈り/八木澤教司

なんと八木澤先生二本立てでございます。冒険譚みたいな、叙情的な作品ではあるのですが、湿っぽさがなくテンポよく進んでいきます。例えるならオーストラリア中央部の乾燥した空気。きっとこれからコンクールで演奏する団体も増えるのだと思うけれど、重くならないで爽やかに演奏して欲しいなー!と思っています。

レッド・マウンテン/マルク・ジャンブルケン

ジャンブルケンの名前は、このアルバムで初めて知りました。山の色々な光景を描いているのかな~とおもったら、人生における目標を山に例えて描写している作品のようです。非常に野性的でカッコいい曲だと思います。

ファンタジア・ヘルヴェチカ/ヤン・ヴァンデルロースト

ヴァンデルローストのここ2~3年の作品の中で一番好きな曲です。まず冒頭のリズミカルな低音が超カッコいいじゃないですか。そしてAメロ・Bメロ・サビみたいなのがはっきりわかる構成なのが面白い。フルートのメロディから始まるゆったりした中間部は、完全に歌を感じる。歌詞が付いていても全然おかしくない。フィナーレは推進力溢れるマーチ。もう全部が楽しさに満ちている曲です!これをトリに持ってきた企画さんナイス!

 

このCDは全体的に幸福度の高い作品が収録されているなあと感じました。1枚訊き終われば、きっと「明日も頑張ろう」と思えるはず。
もちろん、カタログ版としても大いに役立つことでしょう。選曲とかしたことないからわからんけど。

 

 

ブックレット日本語ページが均等揃えじゃなく左揃えなのがめちゃくちゃ気になる(職業病)

 

iTunesでも聴けます!こちら

とにかく私のオススメはファンタジア・ヘルヴェチカです。1回でいいから、本当に聴いてみてね!!

花月こころ

花月こころ

ベルギー近現代音楽が主な狩場。最推しはヴァンデルローストとポール・ジルソン。ブラスバンドでコルネット。

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