私はスクールバンドの演奏会に何を求めているのだろうか

平成31年度1発目の投稿です。平成31年度も1か月しかないんですけれど。

3月末に地元に帰省した際、ある高校の吹奏楽部の定期演奏会に足を運びました。どちらかというとこの演奏会のために帰省したといったほうが正しいか。

地元では人気の高い演奏会で、リピーターも多く、一時期は座席が足りずに立ち見観客が発生したほどの演奏会です。実はいろいろあって(バイトだったり演奏会が中止になったり引越し準備だったり)3年ぶりくらいに聴きに行きました。

高校生の演奏会に行くのもほんっとうに久しぶりだったので、いろいろ思うところがあったのでつらつらと書いています。タイトルの「何を求めているのだろうか」についての結論は出していません、ごめんなさい。

知らない間に顧問が変わっていた

前年度いっぱいで顧問の先生(指揮者)が変わっていました。地元にいれば「○○先生が異動なんだって!」という類の情報は嫌でも耳に入ってくるものなのですが、故郷を離れるとなかなかそうもいかない。

前任の先生は「女帝」とも呼ばれた(本当か?)、かなりやり手の先生でした。カリスマ性のあるタイプ。約10年の赴任期間で、見事に「吹部ブランド」を築き上げていました。

後任の先生の手腕はいかほどか、これから見てみないことには何とも言えない…という感じ。演奏会を見る限り、受け継ぐところは受け継いでるなという印象です。

演奏よりパフォーマンスを見てしまう

演奏会は第1部(いわゆるシンフォニックステージ)と第2部(いわゆるポップスステージ)による2部編成で、第2部にこういうパフォーマンスを披露するのですね。他の多くの団体とスタイルは似通っています。

以前から「サンバ・デ・ジャネイロ」などの演奏に合わせたパフォーマンスが名物だった某高校。えーと大田原高校っていう男子校なんですけれど、せっかくなので動画も見てください。

実際カッコいいでしょう?

どのパフォーマンスにも共通する、徹底的に訓練された不気味な…きもい動き(言い方)がとても魅力的です。平成30年度も人数こそ減ったものの、だいたい同じような内容のパフォーマンスを観ることができました。

ドラムラインは管打問わず1~3年生全員参加のようです。すごいクオリティ。

ちなみに第1部の曲目は下の通り。

  • アルセナール(ヤン・ヴァンデルロースト)
  • 喜びの音楽を奏でて!(ジェイムズ・スウェアリンジェン)
  • 喜歌劇「チャルダッシュの女王」セレクション(E.カールマン/鈴木英史・編)
  • 主よ人の望みの喜びよ(J.S.バッハ)
  • ドラゴンクエストⅠより「序曲」(すぎやまこういち)
  • あの日聞いた歌(真島俊夫・編)

吹奏楽に手を染めた人なら曲名か作編曲者名のどちらかは分かるというスタンダードラインナップ。パンピー(死語)でもバッハやドラクエは知っているだろうし、チャルダッシュも目にしたことはあるかもしれないし、「あの日聞いた歌」も童謡・唱歌のメドレーなので、聴けばとても親しみやすい。分かりやすさを重視したのかなあという感想。

曲目的にはポピュラーなのだけれど、「演奏している方は楽しいのかな?」と疑問に思わざるを得ませんでした。実際に楽しければいいのだけれど、あまり演奏から「楽しい!」感が伝わって来ず、不安でした。

だったら全幕パフォーマンスステージでいいじゃない!私も大高(大田原高校)のパフォーマンス目当てで来ているのだし…という考えも思い浮かびます。

音楽教育として、とか、目的があるうえで第1部を設けるのなら、その目的意識を見せつけて欲しいところ。

OB参加型という提案

大高は以前から現部員のほかに、OBも定期演奏会に参加する形をとってきました。今年も例に漏れず、いくつかのパートでOB参加がありました。

私が思うOB参加制度の利点は主に2つ、

  1. 人数の補填ができる
  2. OBが帰ってくる場所ができる

1は小編成バンドとしては切実に嬉しいです。クラリネット3人とかホルン2人とか割とザラにあるので。近年はますます小編成向けの楽譜は増えていますが、ほとんどの楽譜は50人編成くらいで一番響くような作りをしているんですよね。30人編成くらいで手本となるような演奏団体もほぼないし。少しでも演奏メンバーを増やせるのはいいことです。

2は個人的に羨ましいポイントです。せっかく3年間頑張って部活動に参加してきたのに、卒業後1,2年経てば、当時のメンバーとも今の部活とも繋がりがなくなってしまいます。寂しいなあという思いを感じるのです。

OBが母校の演奏会に参加できるのは、「あの日楽しかった場所に戻れる」ことであり、「年の離れた後輩と演奏できる貴重な機会を得る」ことです。今OBと交流の無い吹奏楽部の顧問・指導者の皆様、1度ご検討をよろしくお願いいたします。ガイドラインに沿った範囲でいいので。

加えて、私は高校の部活動は途中退部してしまったのですが、そういう人でも参加できたらなー!という、更なるわがままを叫んでみたりします。

OBバンドの演奏会があるらしい

高校の吹奏楽部とは別に、OBバンドとかあったりしますよね。今回足を運んだ大田原高校吹奏楽部出身者と前任指揮者によるOBバンドの演奏会が開催される模様です。2020年夏。まだまだ先の話ですが…。

(公式サイトはこちら。オケ名サイトウキネンからとってるだろ)

参加メンバーの中には、私の中学時代とか、2年ほど前とか、幸運にも共演したプレイヤーもいらっしゃいます。「地元じゃ負け知らず」という感じの、選りすぐりのメンバーです。気が早いようですが、かなり楽しみです。2020年、オリンピックと時期は被りますが、是非栃木県北においでください。

花月こころ

花月こころ

ベルギー近現代音楽が主な狩場。最推しはヴァンデルローストとポール・ジルソン。ブラスバンドでコルネット。

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